山形県新任職員研修に参加して
先週の7月2日に山形県新任職員研修会に参加し「障がい者の理解と権利擁護」というテーマでの1時間15分の
講義とグループ討議を担当した。80名を超える参加があり参加者の年齢や経歴も多様であった。
骨子としては障害の理解のためには医学モデルから社会・生活モデルへの転換が求められること。
支援プロセスの中で特に理解を深めるためにアセスメントが重要であること。客観的な理解とともに
体験的共感的理解が必要なこと。新任職員の間に利用者としっかり向き合い利用者から学ぶ視点を大切にすること。
権利擁護については対人援助の専門職としてしっかりした倫理観、歴史観、人間観が求められていること、
消極的な権利擁護から積極的な権利擁護が求められること、そして日常の支援にあるグレーゾーンの検証に
留意することそして自分自身の心を知りそして育てていくこと等についてお話をさせていただいた。
午後からは障がい当事者である平間みゆきさんの話や自分たちの身近な支援についてグループ討議を行った。
若い人の中にはとても感性のいい人が多く感心させられたし、心強く思ったが参加者の中の少数であったが上から目線の発言や障害のある利用者の支援を躾や甘やかしのレベルでとらえている発言もあり考えさせられた。
専門職として自己研さんに努めていこう。マンネリズムに陥ることは私たちの目の前の利用者の可能性を
閉ざすことにつながってしまう。利用者と支援者間の交流のダイナミズムに私たち障がい福祉の本質があるように思う。
私がかつて日々ご指導いただいたひめゆり寮の鈴木新二先生はT型人間が理想であるとよくお話しをされた。
横軸の幅の広い視点と縦軸の専門性の深さを持ち次世代の新しい障がい福祉を背負う人材として育つことを
願いたい。