社会福祉法人 愛泉会

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井上 博の「行雲流水」

障害福祉の思想の再確認

ご承知の通り7月26日神奈川県相模原市の津久井やまゆり園で利用

者19名の尊い命が犠牲になり26名が負傷するという驚愕する事件が

発生した。亡くなられた利用者のご冥福をお祈りするとともに心身

に大きな傷をおわれた皆様の早期の回復を願いたい。

犠牲になられた方が抵抗の難しい重い知的障害のある利用者であった

ことさらにその犯人が元職員であったことは大きな衝撃であった。

報道によれば犯人は障害のある人の生存を否定する考え方を持ちそれを

実行したという。

余りの状況に驚愕するばかりであるが私たちはこの事実にどのように向

き合えばよいのだろうか?

今こそ私たちは障害福祉の思想の原点を再確認する必要があると考える。

かつて知的障害者福祉の父といわれた糸賀一雄先生はどんなに重い障害の

ある利用者も一人一人は価値あるかけがえのない存在であってその発達は

無限であり、そして利用者の存在は世の光であると訴えられている。

糸賀先生、石井亮一先生、そしで近年亡くなられた江草先生はじめ多くの

先人たちの思想を確認するとともにその価値を共有し障害のある利用者が

社会の中で輝く存在であることを勇気をもって世に訴える必要がある。

さらに私たちが日々関わる目の前の利用者の意思や感情、思いを大切にする

実践を通して利用者家族に安心感を取り戻していただきこの危機を乗り越え

ていきたい。

全国知的障害関係施設長等会議に参加して

先週6月23日24日横浜で開催された日本協会の施設長会議

に参加しました。

このたびの役員改選で副会長に選出され、「晴天の霹靂」でした。

言葉通り なぜ故に私がとの思いですが選出いただいたからには

任期中、障害のある利用者、それを支える若いスタッフに

貢献できるように頑張る所存です。

このたびの施設長会議では社会福祉法人改革の議論が

中心でしたが、話をお聞きして違和感がありました。

社会福祉法人の課税問題やガバナンスの強化そして

余裕財産等お金の話が出発の法人改革です。

障害福祉分野は親や支援者が立ち上げた小規模事業所が多く

なかなかこのたびの改革議論からは遠いという印象です。

私は現在の議論の前に障害のある利用者の権利擁護の視点

からの改革が求められていると思うのです。今の行政監査で

良いのか?相談のあり方は?地域移行はなぜ進まないのか?

虐待を防止するにはどんな方法があるのか等々利用者の

権利擁護という視点からの改革が求められていると思います。

二日目は第4分科会「障害者の権利擁護と意思決定支援」で

コーディネーターを務めました。昨年度の意思決定支援に関する

特別委員会の内容を確認できたこと、パネラーからは本人活動の

支援、障害の重い利用者の意思決定支援地域での多様な生き方を

保障する取り組みの発表をいただきました。

権利擁護の取組とともに意思決定が徹底され利用者本人の意思に

よって人生を歩めるようになるために私たちの実践が求められて

います。