施設入所支援と地域生活
障害のある利用者の施設入所支援利用者は全国で119,878名(平成25年末)
であり山形県は1,659名となっている。
わが国は国際的な障害者の権利条約締結国となり、条約には障害のある人
には条約19条地域で生活する権利の保障と特定の生活様式を強制されない
権利があることが明記されている。特定の生活様式とは長期の入院生活や
長期の入所生活である。
全国的には地域格差は大きいのであるが地域でグループホームで生活する
人と施設入所者が逆転する県が出てきている。わが県は残念ながらグルー
プホーム設置数は決して高くない。
徐々にではあるがしかし確実に地域生活への移行は進んでいる。
当法人が経営する向陽園は80名の入所施設であったが現在は定員40名
を目指している。しかし利用希望者が多くなかなか目標値に近づかない。
現在のグループホーム定員は76名となり完全に逆転している。
施設入所支援は全廃したいがなかなか困難な状況にある。
それにしても施設入所生活は知的障害や自閉性障害のある利用者に
とってもっとも生活しづらい環境にあると思う。
利用者の希望もグループホームであり、施設入所を選択する利用者
は皆無である。
だとすると施設入所支援の利用目的を明確にすべきであると思う。
どんなに障害の重い利用者も利用期間を限定し長くても5年以内
とすべきであると思うし、いわゆる緊急対応の措置入所に限定す
べきと考える。そして利用期間の間地域で生活する体制を法人は
創るべきと考える。多くの施設入所者は長期間の施設入所で高齢化
が課題となっている。施設入所で終わる人生でなく地域での普通の
生活を保障したい。来年4月に2か所のグループホーム開設を目指し
地域生活を推進したい。