より広くより深く T型人間の薦め
さぽーと購読の薦めに次のような文章を寄稿しましたので参考にしてください。
私たちは知的障害福祉に関わる対人援助の専門職です。私たちの関わり方や支援方法で利用者の可能性を開かれたり、一方で利用者の可能性を閉ざしてしまい、あるときは不適切な対応につながったりと大きく変わります。利用者の皆さんの幸せや人生を考えるとき私たちの責任は大変大きなものがあります。私は障害福祉の仕事に入職して50年近くになるのですが、振り返ると私自身が上司や仲間との出会いを通して多くの学びをえてきました。私たちは人との出会いに積極性が必要であると思います。
かつて新採時の施設長さんは鈴木先生という方でした。毎朝の朝会で支援に関する短いコメントをいただくのですがその一つに私たち支援者はT型を目指すべきであるとの教えでした。T型とは広さと深さの両方の視点を持つ大切さを教えていただきました。広さは現在であればソーシャルワークの視点ということになりますし、深さという点では利用者一人一人の障害特性や成育歴の理解ということでしょうか。そして特に先生が強調されたのは利用者と職員の関係性の大切さでした。利用者と職員が共鳴する関係とならないといけない。共鳴するには音が同じ波長ではじめて共鳴するように利用者に合わせることの大切さを分かりやすくご指導いただきました。その先生が強調されたのが月刊誌「愛護」現在の「さぽーと」でした。それ以来はずっと読み続けていますので、500冊を超えて読んでいることとなります。さぽーとが皆さんの支えになるように願いたいと思います。