高橋元理事長について
愛泉会の礎をつくっていただいた高橋一雄理事長
のことを時々思い出して勇気をいただく。
向陽園設立時建設予定地で反対にあい本沢地区をまとめる
中心的な役割を果たしていただいたと聞く。
比較的高齢で理事長となり重責を担われた。
口数の大変少ない方であったが時折発せられる言葉は
とても暖かく私たちスタッフの背中を押していただいた。
県内で法人としては初めて当時反対の多かった障害者自立支援
法への新体系移行を決めたのも理事長の一言だった。
「園長、よく考えて決めたら踏み出してみたら」
の一言だった。退任されるときも「向陽園のことは全く心配していない」
みんな熱心だから大丈夫」との言葉を残していただいた。
私のこんな恥ずかしい想い出もある。
ある時園長室で二人で話をしている時だった。
私が「向陽園の利用者は障害の重い人が多く言葉もないのでなにを
想っているかわからない」と発言した時だった。
きりっとした表情と言葉で「園長それは違う。自分は長年稲やぶどうを
育てているが作物の気持ちはわかるよ」「あなたのお世話しているひとは
人間だろう。わからないはずはない」との言葉であった。
本当にその通りであった。長年の経験でマンネリ化し傲慢になっていた私
の目を覚ましてくれた。
多くの先人の働きがあって現在の法人があることを再確認したい。