国立ハンセン病資料館を訪ねて
11月3日に5年ぶりに東京都清瀬市にある国立ハンセン病資料館に
お伺いした。様々な医療施設が点在する広大な敷地に資料館はある。
東京都の医療関係者にとって必ず訪れる場所となっているという。
このたびの訪問でも「らい予防法」によって多くの患者さんが差別され
隔離され、強制労働を強いられ命をうしなった方が多くいらっしゃった
ことに驚く。
社会の対応については知的障害者の方たちが歩まれた道と共通点が多い。
隔離、故郷を離れた療養所、大規模コロニーでの生活、家族の無理心中。
彼らの意思とは無関係に社会の在りようによって振り回され続けた歴史
である。ハンセン病の皆さんの生活が国の法律によって大きく変わった
ように知的障害のある人たちの生活も変わるように国の介入を期待したい。
本人の意思とは別に故郷を離れ遠くで暮らす姿が重なった。
帰りにかつて厳しい隔離の地であった全生園でお祭りが開かれていた。
かつて園の中に強制的な生活を送っていた方々が人生を謳歌するように
祭を楽しんでおられた。そんな姿が知的障害の多くの方々にも訪れること
を願いたい。