社会福祉法人 愛泉会

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井上 博の「行雲流水」

意思決定支援について

日本知的障害者福祉協会の「意思決定支援」の特別委員会の一員として

参画させていただいている。各分野を代表する8名の委員の方から委員

会でどんな意見が聞けるか楽しみにしている。

知的障害のある利用者の意思決定支援は利用者を意思決定できる人と

見るか、意思決定できない人とみるかで決定的に違うと考える。

長年の実践の中で思うのはこれまで利用者の方は意思決定できない人

とされ自らの人生を自ら担うことを拒否され続けてきたに違いない。

例えばこれまで入所施設を自らの意思で選んで入所した方はいらっし

ゃるのだろうか?おそらく本人の意思ではなく、親やご家族、ある時は

地域や社会の都合で入所となったように思う。障害福祉の歴史のなか

で親や家族にとっても地域で必要な障害福祉サービスのない中で断腸

の思いでの決断だったのであろう。

私の実践のスタートは大規模コロニーでの最も障害の重い利用者の支援

から始まった。プライバシーのない大集団での生活で繰り返される問題

行動は彼らの現状への必死の抵抗と叫びであったと思う。

愛泉会では現在グループホームで障害支援区分5と6の方が31名の方が利用

されている。区分4の方を入れると53名の利用となっている。

グループホームでは個室でプライバシーが保障され、日中は地域の生活

介護事業所に通い週末は家庭で過ごされている方もいる。彼らの自発的

行動が多くなっていることに驚く。彼らの成長は安心できる居住環境

質の高い日中活動そして関わる支援者の利用者の要求行動に対する

対応にかかっている。

彼らの表情や行動から明らかに入所施設よりはグループホームを選択し

ていると思う。最も肝心なことを自らの意思で決める環境づくりを大切

にしたい。

だれとどこで住むか、日中はどこでどんな活動をするか

地域の中で様々なことを体験しながらをご利用者には自らのの意思によ

った生活を送っていただきたい。

現場のそしてソーシャルワークの視点を大切に意思決定支援について考

えてみたい。