blog庄司園長の部屋

重度障がい支援加算(Ⅱ)の新情報です

平成27年度は、3年に1度の報酬改定の年とあってサービス管理責任者、リーダーの面々は、申請手続きに大わらわです。特に今回は、厚労省から示された資料だけでは、理解できないものが多く、悪戦苦闘しているようです。昔、オフコースの歌は、素人が演奏できないように、難しいコードで作られているという話を聞いたことがありましたが、今回の報酬改定は、まさにそんな感じです。今回の改定で最も難解なのが、「福祉・介護職員処遇改善加算」と「重度障がい者支援加算(Ⅱ)」です。

昨日行われた「山形県知的障がい者福祉協会総会」では、午後から、日本知的障がい者福祉協会事務局長末吉孝徳氏による「これから求められる 障がい福祉とは」というテーマで、社会福祉法人、障がい福祉制度についてのお話がありました。大変わかりやすいお話で、予定時間を超えても、質問が絶えない状況でしたが、私も「重度障がい者支援加算(Ⅱ)」について、質問をさせていただきました。講演会終了後、末吉事務局長を囲んでの懇親会があったのですが、昨日は、日本協会の方々が厚労省に質問に行っていたということで、講演会の時点では、はっきりしなかったことが、明確になったということで、末吉事務局長よりお話がありましたので、紹介させていただきます。

「重度障がい者支援加算(Ⅱ)」ですが、「強度行動障がい支援者養成研修(実践研修)修了者」を配置した場合、1日7単位いただくことができますが、この7単位は、「強度行動障がい支援者養成研修(実践研修)修了者」(平成30年3月31日までに受講する見込みの者を含む)を配置すれば、重度障がい支援加算(Ⅱ)対象者を含む利用者全員分がいただけるそうです。向陽園の場合、現在47名の方が生活し、その内30名近くの方が対象になっていますが、7単位は、47名分いただけるようです(ここまでは、講演会でお話がありました)。

「強度行動障がい支援者養成研修(基礎研修)修了者」が、「強度行動障がい支援者養成研修(実践研修)修了者」作成したシートに基づき、強度行動障がいを持つ方に対して、夜間に個別支援を行った場合にいただける1日180単位の加算については、現段階では、「強度行動障がい支援者養成研修(実践研修)受講予定者」を届出していれば、特段シートを作成していなくとも良いそうです。また、「強度行動障がい支援者養成研修(基礎研修)修了者」については、講演の際には、ローテーションに入る職員全員が受講する必要があるのではというお話でしたが、厚労省の見解は、「重度障がい支援加算(Ⅱ)対象者÷5」の職員がいればよく、向陽園の例でいえば、「30名÷5」で、6名の職員が「強度行動障がい支援者養成研修(基礎研修)」を平成30年3月31日までに受講するという計画を届け出れば、30名分180単位の加算がいただけるようです。

今回は、事業者対象の内容になってしまいました。お金の話でみっともないのですが、良い職員を数多く配置し、利用する方々により良い支援、サービスを提供するためには、大切なことです。申し訳ございません。

平成27年度もよろしくお願いいたします。

平成27年度がいよいよスタートしました。昨日行われた辞令交付式では、新たに入職した9名の職員に理事長より辞令が手渡されましたが、職員の数もいよいよ200名を超える数になったようです。今年は、法人設立から30年目の節目の年になりますが、向陽園スタート時の職員が24名でしたので、30年で約10倍になった計算です。

事業所の数も30年前には、想像できなかったような数になりましたが、27年度は、新たに天童市内にも事業所を立ち上げる計画です。鉄筋2階建ての建物をお借りしての、事業開始ですが、1階は、日中活動の場として、2階は、地域の方々や障がいを持つ方々のご家族等が利用する「集いの場」にしたいと考えています。フロアーを少し改修していただき、6月頃からスタートできるよう手続きを進めていきたいと考えています。

昨年2月より作成してきた「中長期計画」も先日開かれた理事会、評議員会で承認され、27年度は、その1年目として、事業を展開していくことになりますが、最もこだわっていきたいのは、「利用者中心の実践」です。27年度は、報酬改定等もあり、収支状況も厳しくなることが予想されますが、「実践が新たな制度を生み出すこと」を信じ、利用する方々が望まれるサービス、利用者の方々の想いや声を中心に据えた活動づくりを行っていきたいと考えています。その一環として、向陽園では、入所利用の方々の食事料金を少し変更させていただこうかと考えています。これまでは、調理委託業者との契約等もあり、他の入所施設にならい、1日単位(1450円)で食費をいただいておりましたが、食事提供加算の減額等により利用する方々の負担が増大することなどから、食べた分だけ(1食単位で)いただくことにしたいと考えています。

組織が大きくなっても、小さな事業所のように即対応、即実行。利用する方々、ご家族の想いやニーズに応えられるよう努力してまいりますので、平成27年度もよろしくお願いいたします。