年頭あいさつ
新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、昨年は新型コロナの感染類型が変わりましたが当法人では年末にかけても天童や中山のグループホームで感染があり、支援にあたっていただいたスタッフの皆さんに感謝申し上げます。
感染しないことに越したことはございませんがウィズコロナとなり私たちには地域社会との交流をとおしたより積極的な実践が求められていると考えます。
さて、愛泉会は今年で法人設立39年目となります。利用者50名 職員23名で始まった愛泉会は現在多くの方々にご利用いただき職員数は280名を超えています。当初は向陽園の中での活動や長谷堂地区での活動が中心でしたが、現在は山形市、天童市、上山市、中山町に拠点となる事業所を持つ法人規模となりました。
組織は大きくなるにつれて意思疎通が難しくなりますがそれぞれの事業所の独立性を高め、互いに同じ目標を持ち連携していくことが重要となっています。本日は昨年特に私の印象に残っている二つの出来事をお話ししたいと思います。
一つは昨年12月に仙台市で東北フォーラムインみやぎが開催されました。久しぶりの対面開催となりましたがその講演で重度心身障害者のあるご本人である高橋桃子さんとお母さんが講演されました。講演内容も素晴らしかったのですがさらに感心したのは、その行動の積極性で、2人でよく仙台の街にお買い物等でお出かけするそうです。心身に重い障害を抱える皆さんにとって一日一日が勝負でお母さんが桃子さんに豊かな経験をしてほしいと願いそのような積極的な行動につながっていることが理解できました。私たちも利用者にとってかげがえのない日々を送ることが出来るように実践の質を高めていきたいと思います。
二つ目は昨年9月に島根県にあるいわみ福祉会の50周年記念の会に参加いたしました。障害のある子どもを持つ母親である室崎富恵さんが理事長を務められています。当法人より10年程先に発足し法人規模は約2倍ほどです。
お伺いして驚くのは各事業所の質の高さです。障害者支援施設の桑の木園の生活環境の素晴らしさ、就労支援ABの規模の大きさと活動内容、障害者乗馬、レストラン経営、地元の民俗芸能であるいわみ神楽への取り組み、そして共通するのはスッタフの方の明るさと利用者がいきいきと働く姿が印象的でした。HPにアクセスしてみてください。私はこれまで圧倒的に障害福祉サービスが少ない山形で法人の規模の拡大で多くの人々にお役に立てることと支援の質を保っていくことは難しいと考え悩んできました。いわみ福祉会の実践は大きな驚きでした。今後私たち法人の目指す方向性の一つであると思います。
現在愛泉会では次の中長期計画の作成を予定しています。先日、なかやま虹の丘からは素晴らしい内容の提案をいただきました。是非皆さん方の想いや夢を提案いただきたいと思います。
結びに一昨年亡くなられた元向陽園の小林俊朗園長の口癖は「私たちの仕事はいったいだれのためにあるかを問うこと」でした。それを基にして現在の法人の基本理念である「人権の尊重」「自立支援」「受容と共感」や経営理念である「利用者中心」「地域貢献」「夢の実現」をつくりました。
今年一年そしてこれからも私たちの仕事が誰のためにあるかそれは当然、障害を持ちながら懸命に生きている利用者の幸せのためそしてご家族のためであります。
スタッフの皆さんにはそのことを胸に刻んで日々の仕事にあたっていただければ幸いです。
今年一年が皆さんにとって最良の年となりますようにお祈り申し上げます。簡単ですが年頭に当たってのごあいさつといたします。