現在ぎゃらりーら・ら・らでは、企画展「寒河江 茂　作品展」を開催いたしております。

　長井市にあります「救護施設 山形県立泉荘」で制作活動をおこなっていた寒河江 茂（さがえ しげる） さん。「毎日花たちと戯れています」と彼は語る。園芸クラブに所属するほど草木が好きで、毎日早朝には欠かさず花たちに水をあげている。目立つことを好まず、ひっそりとしていることが好き。そんな彼の作品制作の場所は11畳1間を4人で生活している部屋。描く時は自分の布団の上に店開きをする。夜、仲間達が寝静まった後、1人で電気を点けて描いているという。初めは色鉛筆で描いていたが、色の濃淡が出るため、ボールペンに切り替えた。一色でむらが出ないボールペンが好きと話す。題材は風景、建物、植物、水生生物などが多く、1つの作品をおおよそ1日かけて仕上げる。

　作品ひとつひとつからは温かみが感じられ、作家のこころの優しさが伝わってくるようで、イラストレーションのような独特の世界観をつくりだしています。

　そんな寒河江 茂さんでしたが、昨年末に惜しまれながらお亡くなりになられました。故人を偲びつつ、すばらしい作品を少しでも多くの方々に知っていただきたくこの度ご紹介させていただきました。

 あわせて、常設展示といたしまして、社会福祉法人愛泉会を利用されてる方々の中より生み出された作品の展示をはじめ、県内で制作活動に取り組んでいるさまざまなジャンルの団体・個人の作品を展示いたしております。

ぜひお越しになってご覧下さい。